ロジクールの人気トラックボールマウス「MX ERGO」に、待望の新型モデル「MX ERGO S」が登場しました。この記事では新型MX ERGO Sは前機種と何が違うのか、新旧モデルの違いを詳しく解説していきます。
新型MX ERGO Sの特徴のひとつでもある、クリック音を80%も削減した静音化設計。また、充電ポートのUSB Type-C対応や、セキュリティが強化されたLogi Bolt USBレシーバーの採用などについて解説をしています。
そのほかにもMXTB2やMXTB2dといったモデル違いにも触れつつ、ロジクールMX ERGO Sの詳細なレビューをお届けします。
この記事を読めば、新型MX ERGO Sの新機能から全機種やAmazon限定製品との違い、MX ERGO Sの実際の使用感までがすっきりと分かるようになります。
購入を考えている方は、この記事を参考にしてみてください。
MX ERGO新型と旧型で何が違う?
ロジクールMX ERGO Sの特徴
ロジクールMX ERGO Sは、従来モデルの優れた点を継承しつつ、新たな機能を追加した最新のトラックボールマウスです。
静音化と接続方式の進化
まず注目すべきは、クリック音の80%削減を実現した静音設計です。これにより、静かな環境での作業や、周囲への配慮が必要な場面でも快適に使用できるようになりました。
また、接続方法が進化し、Bluetooth接続に加えてLogi Bolt USBレシーバーにも対応しています。このレシーバーは、セキュリティ性能が向上し、複数のデバイスを1つのレシーバーで管理できる利便性があります。
USBポートの変化と充電性能
充電面では、従来のMicro USBからUSB Type-Cへと進化しました。これにより、充電の互換性が向上し、他のデバイスと充電ケーブルを共有できるようになりました。
さらに、急速充電にも対応し、1分の充電で最大24時間の使用が可能になりました。
また、環境への配慮も特徴の一つです。再生プラスチックを採用し、パッケージにもFSC認証材料を使用するなど、サステナビリティを重視した設計となっています。
トラックボールマウスとしての性能
一方で、本体のサイズや重量、ボタン数などは従来モデルとほぼ同じであり、使い慣れた操作感を維持しています。ただし、付属品から充電ケーブルが省かれた点には注意が必要です。
これらの特徴により、MX ERGO Sは静音性、接続性、充電利便性を向上させつつ、環境にも配慮した進化を遂げたトラックボールマウスと言えるでしょう。
MX ERGO Sの静音化されたボタン
MX ERGO Sの静音化は、従来モデルと比較して大きく進化した点の一つです。
クリック音が80%も削減されており、これは使用環境や用途を大きく広げる重要な要素です。
静音化の効果は、特に静かな環境での使用時に顕著です。
従来のMX ERGOでは気になっていたクリック音が、ほとんど気にならなくなるのです。
ただし、完全な無音化ではないことには注意が必要です。80%の削減とはいえ、極端に静かな環境では若干の音が聞こえる可能性があります。しかし、通常の使用環境では十分な静音性能と言えるでしょう。
この静音化技術は、ボタンの内部構造を見直すことで実現されています。素材の選定や構造設計の工夫により、クリック時の振動を最小限に抑えています。
実際の音の違いは、MX ERGO SとMX ERGOのクリック音を比較した動画をご覧ください。
結果として、MX ERGO Sの静音ボタンは、作業効率を落とすことなく、より快適で周囲に配慮した使用を可能にしています。
多様な作業環境に対応できるようになりました。
接続方法がLogi Bolt対応に
MX ERGO Sの接続方法は、従来のUnifying USBレシーバーからLogi Bolt USBレシーバーに進化しました。この変更は、単なる名称の変更ではなく、ユーザーにとって多くのメリットをもたらす重要なアップグレードです。
セキュリティ性能が大幅に向上
Logi Boltは、ロジクールが開発した最新のワイヤレス接続技術です。この技術により、セキュリティ性能が大幅に向上しました。
特に、企業環境でのセキュリティ要件を満たすレベルの暗号化が実現されています。これにより、データの盗聴や不正アクセスのリスクが軽減され、より安全な作業環境が確保できるようになりました。
電波干渉に強い
また、Logi Boltは電波干渉に強い特性を持っています。オフィスなど、多くのワイヤレスデバイスが混在する環境でも、安定した接続を維持できます。
これは、作業の中断や遅延を減らし、生産性の向上につながる重要な特徴です。
1つのレシーバーで複数デバイスを管理可能
さらに、Logi Boltの大きな利点は、1つのレシーバーで複数のデバイスを管理できる点です。例えば、MX ERGO Sとキーボードを同時に接続できるため、USBポートの節約にもなります。
ただし、注意点もあります。Logi BoltはUnifyingとは互換性がないため、既存のUnifyingデバイスとは併用できません。新しいシステムに完全に移行する必要があるのです。
一方で、Bluetooth接続にも対応しているため、レシーバーを使用せずにPCやタブレットと直接接続することも可能です。これにより、ユーザーは状況に応じて最適な接続方法を選択できます。
このように、Logi Bolt対応によって、MX ERGO Sはより安全で安定した、そして柔軟な接続オプションを提供するデバイスへと進化しました。
これは、多様な作業環境や使用シーンに対応できる高い汎用性を意味しています。
USB Type-C採用で充電が便利に
MX ERGO Sは、従来のMicro USBからUSB Type-Cへと充電ポートが進化しました。この変更は、一見些細に思えるかもしれませんが、実際の使用感を大きく向上させる重要なアップグレードです。
他のデバイスとケーブル共有可能
まず、USB Type-Cの最大の利点は、その汎用性にあります。多くのスマートフォンやノートPCタブレットなど様々なデバイスがUSB Type-Cを採用しているため、これらのデバイスと充電ケーブルを共有できるようになりました。
これによりデスク周りのケーブル類を整理しやすくなっただけでなく、旅行や外出時にも持ち運ぶケーブルの数を減らすことが可能になりました。
挿し間違えのストレスから開放
さらに、USB Type-Cは接続方向を気にする必要がありません。従来のMicro USBでは、暗い場所や急いでいるときに挿し間違えることがありましたが、USB Type-Cならばそのような心配はありません。
これは、特に頻繁に充電を行う必要がある場合に、ストレスを大きく軽減する要素となります。
急速充電に対応
また、MX ERGO Sは急速充電にも対応しています。わずか1分の充電で最大24時間使用できるという特徴は、バッテリー切れの心配を大幅に減らします。
朝の忙しい時間に充電を忘れていたことに気づいても、コーヒーを入れている間に充電すれば、その日一日の作業には十分な電力を確保できるのは大きなメリットです。
バッテリーの持続時間については、フル充電時で最大120日間と従来モデルと変わらず長時間の使用が可能です。これにより、日常的な使用では充電の頻度を気にする必要がほとんどありません。
このように、USB Type-Cの採用により、MX ERGO Sは充電の利便性と柔軟性を大きく向上させました。これは、ユーザーの日常的な使用体験を改善し、より快適なデバイス操作を可能にする重要な進化と言えるでしょう。
環境への配慮 再生プラスチック採用
MX ERGO Sは、環境への配慮を強く意識した設計となっています。
その中でも特筆すべきは、再生プラスチックの採用です。
CO2排出量の削減
再生プラスチックの使用により、新しい石油由来のプラスチック使用量を削減しています。これは、限りある資源の有効活用につながるだけでなく、プラスチック製造時のCO2排出量も抑えることができます。
例えば、再生プラスチックの使用により、製品1台あたりのカーボンフットプリントが従来モデルと比較して大幅に軽減されています。
FSC認証材料のパッケージ使用
さらに、パッケージにもFSC認証を取得した材料を使用しています。
これは、責任ある森林管理から得られた木材を使用していることを示すもので、森林保全にも貢献しています。従来のプラスチック製パッケージを廃止し、紙製に変更したことで、廃棄時の環境負荷も低減されています。
ただし、再生プラスチックの使用が製品の品質や耐久性を損なうのではないかと心配する声もあるかもしれません。しかし、ロジクールは厳格な品質基準を設けており、再生材料を使用しても従来製品と同等以上の品質を確保しています。
実際に、触感や耐久性に関しては、ユーザーが違いを感じることはほとんどないでしょう。
製品ライフサイクル全体のCO2削減
また、この環境配慮型設計により、MX ERGO Sはカーボンニュートラル認定製品となっています。これは、製品のライフサイクル全体で排出されるCO2を相殺する取り組みが行われていることを意味します。
一方で、このような環境配慮型設計には課題もあります。再生材料の調達や加工には追加のコストがかかる場合があり、これが製品価格に反映される可能性があります。
しかし、長期的には環境保護と経済性の両立が期待されています。
環境への配慮と製品の品質向上を同時に実現するトラックボールになっています。
これは、持続可能な社会の実現に向けた、テクノロジー製品の新たな方向性を示すものと言えるでしょう。
MX ERGO新旧モデルの違いまとめ
MX ERGO S MXTB2とMXTB2dの違い
MX ERGO SのMXTB2とMXTB2dは、一見同じ製品に見えますが、実は重要な違いがあります。この違いを理解することで、購入時により適切な選択ができるでしょう。
特徴 | MXTB2(標準モデル) | MXTB2d(Amazon限定) |
---|---|---|
保証期間 | 2年間 | 1年間 |
販売チャネル | 様々な販売店 | Amazon限定 |
特典 | なし | 限定壁紙ダウンロード |
機能・性能 | 同一 | 同一 |
価格 | 標準 | セール時に値引きあり |
おすすめユーザー | 長期的な安心を求める方 | 安く購入したい方(セール時限定) 限定壁紙に興味がある方 |
主な違い3点
まず、最も大きな違いは保証期間です。MXTB2は2年間の保証が付いているのに対し、MXTB2dは1年間の保証となっています。長期的な使用を考えている場合、この1年の差は重要な検討ポイントになるでしょう。
また、販売チャネルにも違いがあります。MXTB2dはAmazon限定モデルとなっており、他の小売店では入手できません。一方、MXTB2は様々な販売店で購入可能です。
このため、好みの販売店やポイントプログラムを利用したい場合は、選択肢が異なってきます。
そしてMXTB2dには限定の壁紙ダウンロード特典が付いています。デスクトップの見た目にこだわる方や、統一感のあるワークスペースを作りたい方にとっては、魅力的なオプションかもしれません。
性能・機能面は同一
ただし、機能面や性能面では両モデルに違いはありません。トラックボールの精度、ボタンの配置、バッテリー持続時間など、基本的な仕様は同一です。
価格面で見ていくと、Amazon限定モデルMXTB2dは限定セールなどを行うことがあります。そのときに限り通常モデルよりも安価で購入することができることがあります。
これらの違いを踏まえると、長期的な安心を求める方はMXTB2を、コストパフォーマンスを重視する方はMXTB2dを選ぶことが多いでしょう。
また、Amazonでの購入を予定している方や、限定壁紙に魅力を感じる方にとっては、MXTB2dが良い選択肢となるかもしれません。
MXTB2(通常モデル) | MXTB2d(Amazon限定モデル) |
長期的な安心を求める方向け | コストパフォーマンスを求める方 Aamazon限定壁紙が欲しい方 |
最終的には、個人の優先順位(保証期間、購入場所、価格、特典)に基づいて選択することが重要です。
どちらを選んでも、高性能なトラックボールマウスであることに変わりはありませんが、これらの違いを理解することで、より満足度の高い購入決定ができるでしょう。
MX ERGO(旧モデル)
MX ERGO S(新型モデル)
新旧モデルの価格比較
MX ERGO SとMX ERGOの価格差は、予想外に小さいものとなっています。新型のMX ERGO Sは17,800円(税込)で、旧型のMX ERGOは約17,500円(税込)です。
MX ERGO | MX ERGO S |
17,500円(税込み) | 17,800円(税込み) |
新旧モデルの価格差は、記事執筆時点ではわずか300円となっています。
ただし、MX ERGO Sには充電ケーブルが付属していません。別途USB Type-Cケーブルを購入する必要がある場合、実質的なコストは若干上昇します。
一方、旧型MX ERGOには充電用のMicro-USBケーブルが付属しているため、この点では旧型に軍配が上がります。
また、価格の安定性も考慮すべき点です。新型モデルは発売されたばかりのため、しばらくは価格が安定しているでしょう。
対して、旧型モデルは在庫処分などの影響で、今後価格が下がる可能性もあります。予算重視の方は、この動向を注視する価値があるでしょう。
旧モデルを狙うなら、セールや在庫処分で価格が下がったときがおすすめ。
価格以上の性能差
さらに、個人の使用環境や必要性によっても選択は変わってきます。新型の静音性やUSB Type-C対応が必要不可欠な場合、300円の差は十分に価値があると言えます。
反対に、これらの機能に魅力を感じない場合は、旧型モデルでも十分かもしれません。
一方で、長期的な視点も重要です。新型モデルはより長くサポートされる可能性が高く、ソフトウェアの更新や互換性の面で有利かもしれません。
この点を考慮すると、わずかな価格差は将来的な安心感につながる投資と捉えることもできます。
結局のところ、新旧モデルの選択は個人の優先順位次第です。
静音性、充電の利便性、最新技術へのアクセスを重視するなら新型を、実績と安定性を重視するなら旧型を選ぶことになるでしょう。価格差が小さいからこそ、機能面での比較がより重要になってくるのです。
MX ERGO Sレビュー 実際の使用感
ボタンの静音化がすごい
MX ERGO Sを実際に使用してみると、その進化が肌で感じられます。まず目を引くのは、クリック音の静音化です。従来のモデルと比べて、80%もの騒音削減を実現しているため、深夜の作業や静かなオフィス環境でも気兼ねなく使用できます。
例えば、図書館でのレポート作成時、周囲を気にせずクリックできるのは大きな利点です。また、オンライン会議中にメモを取る際も、タイピング音と同様にマウスクリック音が気になりにくくなりました。
従来と変わらない高い操作性
操作性に関しては、従来のMX ERGOユーザーにとっても違和感なく使えます。トラックボールの感度や本体の形状は基本的に変わっていないため、すぐに馴染めるでしょう。
USB Type-Cが便利
充電に関しては、USB Type-Cへの変更が使い勝手を大きく向上させています。スマートフォンの充電ケーブルをそのまま使えるため、デスク周りのケーブル類を整理しやすくなりました。
さらに、急速充電機能により、わずか1分の充電で24時間使用できるのは、バッテリー切れの心配を大幅に軽減してくれます。
Logi Bolt対応でレシーバー統一が可能に
Logi Bolt USBレシーバーの採用により、接続の安定性も向上しています。複数のワイヤレスデバイスが混在する環境でも、遅延やドロップアウトが少なくなったと感じられます。
これは、複雑な図面作成や精密な画像編集作業において特に重要です。
その他
ただし、注意点もあります。
本体のサイズが従来モデルと同じため、小さな手の人には少し大きく感じるかもしれません。また、充電ケーブルが付属していない点は、初めて購入する人にとっては不便かもしれません。
環境への配慮を意識した設計は、直接的な使用感には影響しませんが、製品を使用する際の満足感を高めてくれます。
再生プラスチックの使用やパッケージの変更など、持続可能性を意識した製品作りは、今後の標準になっていくでしょう。
総じて、MX ERGO Sは従来の高い操作性を維持しつつ、静音性、充電の利便性、接続の安定性を向上させた製品と言えます。日常的な使用において、これらの改善点は確実に作業効率と快適性を高めてくれるでしょう。
まとめ
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