メカニカルキーボードの魅力は、そのカスタマイズ性にあります。特に、キースイッチの交換は、タイピングの感触や音を自分好みに調整するための最も効果的な方法の一つです。
しかし、軸交換を行う際には正しい手順と注意が必要です。
この記事では、メカニカルキーボードの軸交換の基本から、具体的な方法やアドバイスまでを詳しく解説していきます。
キーボードの軸交換を正しく、そして楽しく行うための情報を提供しますので、ぜひ最後までお読みください。
- メカニカルキーボードの軸交換の基本的な手順と注意点
- ホットスワップ対応キーボードの特徴とその利点
- キースイッチの異なる特性とそれに合わせた選び方
- キースイッチの試し方とそのアドバイス
メカニカルキーボードの軸交換入門
- メカニカルキーボードの軸交換の魅力
- 軸(キースイッチ)交換可能なメカニカルキーボードとは?
- メカニカルキーボードの基本的な軸の外し方
- Logicool G PRO Xで軸交換をしようとする場合は・・・
- キースイッチ交換可能なキーボード選びのポイント
- 工具なしでキースイッチを外すときは・・・
メカニカルキーボードの軸交換の魅力
メカニカルキーボードの軸交換は、タイピングの感触や音を自分好みにカスタマイズできる点に魅力があります。
たとえば静かな環境での使用を考慮して、静音タイプの軸に交換することで、快適なタイピング環境を実現できます。
またキーの反応点の深さや反発感を変えることで、打鍵の快適さを追求することも可能です。
軸(キースイッチ)交換可能なメカニカルキーボードとは?
メカニカルキーボードの中には、ユーザーが自分の好みに合わせてキースイッチを交換できるモデルが存在します。このようなキーボードは、ホットスワップ機能を持っていることが多いです。
キースイッチを簡単に取り外し、別のものに交換できる機能のことを指します。
この機能のおかげで、専用の工具やはんだ付けをすることなく、手軽にキースイッチの交換が可能となります。
たとえば、Keychron K8 Pro、Epomaker TH80 SEなどは、ホットスワップ機能を搭載したメカニカルキーボードです。これらのキーボードは、キースイッチを抜き取り、新しい軸を差し込むだけで、簡単に軸の交換ができます。
このようなキーボードは、キーの打鍵感や音をカスタマイズしたいユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となっています。
しかし、すべてのメカニカルキーボードがホットスワップ機能を持っているわけではありません。
購入を検討しているキーボードがホットスワップ機能を持っているかどうかは、商品の仕様やレビューを確認することで判断することができます。
また、ホットスワップ機能が搭載されていても、対応しているキースイッチの種類には限りがあるため、その点も注意が必要です。
繰り返しますが、キーボードの軸交換を行う際は、そのキーボードがホットスワップ機能を持っているか、また、どのようなキースイッチに対応しているのかをしっかりと確認することが大切です。
これにより、後々のトラブルや不満を避けることができます。
メカニカルキーボードの軸の基本的な外し方
- キーキャップを取り外す
- キースイッチ(軸)の取り外し
- キースイッチの取り付け
メカニカルキーボードの軸を外す際の基本的な手順は、まずキーキャップを取り外すことから始まります。
この作業には「キーキャップリムーバー」という専用の工具が必要です。キーキャップリムーバーは、U字型やワイヤー型など、いくつかのバリエーションがありますが、どれもキーキャップの両側を掴んで引き上げることで、キーキャップを簡単に取り外すことができます。
キーキャップを取り外した後、次はキースイッチの取り外しです。
ホットスワップ対応のキーボードの場合、キースイッチを直接引き抜くことができます。しかし、引き抜く際には均等な力をかけることが重要です。
キースイッチの取り外しには、専用のスイッチリムーバーやピンセットを使用すると、作業がスムーズに進行します。特に、スイッチリムーバーは、スイッチの足を同時に掴むことができるため、均等な力で引き抜くことが可能です。
ホットスワップ非対応のキーボードの場合、ここでキースイッチを取り外すにははんだ付けされたはんだの吸い取り作業が必要となります。
最後に新しいキースイッチの取り付けをすれば、キースイッチの交換は完了です。
無理な力がかかると、キースイッチのピンが折れてしまうことがあります。
このように、メカニカルキーボードの軸を外す作業は、適切な工具を使用することで、簡単かつ安全に行うことができます。ただし、初めての作業の際は、取扱説明書や専門のガイドを参考にしながら進めることをおすすめします。
Logicool G PRO Xで軸交換をしようとする場合は・・・
機種 | キースイッチ(軸) | ホットスワップ対応可否 |
---|---|---|
Logicool G PRO X G-PKB-002(クリッキー) |
青軸 | ◯ |
Logicool G PRO X G-PKB-002LN(リニア) |
赤軸 | ✕ |
ロジクールのG PRO Xは、GXメカニカルスイッチが搭載されメカニカルキーボードです。このキーボードの購入を考えている場合は、以下の点に注意してください。
Logicool G PRO Xは、ホットスワップ対応のものと非対応の2種類があります。しかし、ホットスワップ機能に対応しているのは、Logicool G PRO X G-PKB-002(クリッキー)のみです。
Logicool G PRO X G-PKB-002LN(リニア)は、ホットスワップには非対応なので、購入の際は注意してください。
キースイッチ交換可能なキーボード選びのポイント
キースイッチの交換が可能なキーボードを選ぶ際には、単に好みのデザインやブランドだけでなく、実際の使用環境や目的に合わせた選択が求められます。
以下に、詳細な選び方のポイントを示します。
- ホットスワップ機能の確認
- キースイッチの互換性
- キーボードのサイズや形状
- キー配列とカスタマイズ性
- 耐久性と品質
1.ホットスワップ機能の確認
この機能があると、はんだ付けなしでキースイッチを交換できるため、手軽に軸のカスタマイズが可能です。
特に、頻繁にキースイッチを変更したいユーザーにはおすすめの機能です。
2.キースイッチの互換性
交換したいキースイッチとキーボードの互換性を確認することは必須です。
例えば、Cherry MX互換のキーボードならば、Cherry MXスイッチやその互換品を使用することができます。
3.キーボードのサイズや形状
60%、75%、テンキーレス、フルサイズなど、キーボードにはさまざまなサイズや形状があります。使用環境や持ち運びの頻度、必要なキーの数を考慮して選ぶことが重要です。
4.キー配列とカスタマイズ性
ISO、ANSI、日本語配列などのキー配置や、プログラム可能なキー、マクロ機能の有無など、キーボードのカスタマイズ性も選択のポイントとなります。
5.耐久性と品質
キースイッチの交換を頻繁に行う場合、キーボード自体の耐久性や品質も重要です。高品質な材料を使用しているか、耐久性に優れた設計かどうかを確認することもおすすめです。
これらの詳細なポイントを考慮することで、長期的に快適に使用できる、キースイッチ交換可能なキーボードを選ぶことができます。
工具なしでキースイッチを外すときは・・・
キースイッチを外す際に、専用の工具が手元にない場合でも、いくつかの方法で取り外すことが可能です。
ただし、キーボードやキースイッチを傷つけないように注意が必要です。一般的な方法としては、爪やカードを使ってキースイッチのサイドを軽く持ち上げることで、取り外すことができます。
このとき、力を入れすぎないようにし、ゆっくりと取り外すことがポイントです。
キースイッチプラーは高価なものではないので、購入をおすすめします。
メカニカルキーボードの軸交換アドバイス
キーボードの軸交換は、タイピングの感触を自分好みに変えるための方法の一つです。しかし、軸交換を行う際には、いくつかの注意点やアドバイスがあります。
ホットスワップ対応キーボードのメリットとは?
ホットスワップ対応キーボードの最大のメリットは、ハンダ付けなしでキースイッチを簡単に交換できる点です。
これにより、異なるタイプのキースイッチを試すことが容易になります。
また、キースイッチの故障時にも迅速に交換することができるため、キーボードの寿命を延ばすことができます。
キーボードの軸交換のやり方とポイント
メカニカルキーボードの軸交換は、特定の手順に従い、適切な工具を使用することで、効率的かつ正確に行うことができます。以下に、その手順とポイントを詳しく説明します。
- キーキャップの取り外し
キーキャップリムーバーという専用の工具を使い、キーキャップの両側に差し込んで軽く引き上げることで、簡単に取り外すことができます。 - 古いキースイッチの取り外し
ホットスワップ対応のキーボードであれば、キースイッチを直接引き抜くことが可能です。この際、キースイッチリムーバーを使って、均等な力でキースイッチを取り外すことが推奨されます。 - 新しいキースイッチの取り付け
キースイッチのピンの位置とキーボードの穴の位置を正確に合わせて、均等な力で押し込むことで取り付けます。このとき、ピンが曲がらないよう注意が必要です。 - キーキャップの取り付け
最後に、取り外したキーキャップを新しいキースイッチに正確に取り付けます。
適切な手順と工具を使用することで、キーボードの軸交換をスムーズに行うことができます。
メカニカルキーボードの軸を交換するときの対処法と注意点
メカニカルキーボードの軸交換は、カスタマイズの醍醐味の一つです。しかし、適切な手順と注意を怠ると、キーボードの機能や寿命に悪影響を及ぼす可能性があります。以下に、軸交換時の対処法と詳細な注意点をまとめます。
- 電源の切断
キーボードの電源を切り、USB接続を外すことで、ショートや誤動作を防ぐことができます。 - キースイッチの取り付け方向の確認
キースイッチには正しい取り付け方向があります。間違った方向で取り付けると、キースイッチやキーボード本体を破損するリスクがあります。 - 適切な力加減
キーボードの軸が取れないとき、焦って無理に引っ張るのは避けるべきです。力を入れすぎると、キースイッチやキーボードの基板を破損する可能性があります。
また、キースイッチのピンが曲がると、その後の取り付けが難しくなる可能性があるため、慎重に取り扱うことが重要です。 - 動作確認
交換後はすべてのキーが正常に動作するかを確認します。
特に、取り付けたキースイッチ周辺のキーの動作を確認することで、取り付けミスや接触不良を早期に発見できます。 - 清潔な作業環境
キーボード内部にホコリや他の異物が入らないよう、清潔な作業環境を確保することも大切です。
これらの注意点と対処法を守ることで、安全かつ正確にメカニカルキーボードの軸交換を楽しむことができます。
ホットスワップ対応キーボードの軸交換の楽しさ
ホットスワップ対応キーボードの軸交換は、自分だけのオリジナルのキーボードを作成する楽しさがあります。
異なるタイプのキースイッチを組み合わせることで、タイピングの感触や音を自分好みにカスタマイズすることができます。
軸の選び方と試し方のアドバイス
キースイッチ、通常「軸」とも呼ばれる、はメカニカルキーボードの心臓部とも言える部分です。その選び方は、単に好みの問題だけでなく、使用環境や目的に応じて最適なものを選ぶ必要があります。
- タイピングのスタイル
タッチタイピストやヘビータイピストなど、自分のタイピングのスタイルを知ることで、適切な押下圧や反応速度を持つキースイッチを選ぶことができます。 - 使用環境の考慮
オフィスや図書館などの静かな環境での使用を考慮する場合、静音タイプのキースイッチや、音の少ないリニアタイプが適しています。
一方、自宅や専用の作業スペースでの使用であれば、クリッキータイプなど、打鍵感を重視した選択も可能です。 - キースイッチの特性
キースイッチには、リニア、タクタイル、クリッキーなどの特性があります。これらの特性を理解し、自分の好みや用途に合わせて選ぶことが重要です。 - 試し方のアドバイス
実際にキーボードを購入する前に、キースイッチのサンプルセットや、専門店での試打を推奨します。
特に、サンプルセットは10〜20種類のキースイッチを低価格で試すことができ、自分の好みを絞り込むのに役立ちます。 - 耐久性とコスト
高品質なキースイッチは、5000万回以上のキー押下に耐えることができますが、その分価格も高くなる傾向があります。
予算や使用頻度を考慮して、最適なキースイッチを選ぶことも忘れずに。
メカニカルキーボードの軸交換についてのまとめ
- メカニカルキーボードの軸交換はカスタマイズの醍醐味
- キースイッチ交換時は電源の切断とUSBケーブルを外してから
- キースイッチの正しい取り付け方向を確認することが必須
- 無理な力を避け、キーボードの基板やキースイッチを破損しないよう注意
- 交換後の動作確認が重要
- キーボード内部の清潔に保つことが大切
- ホットスワップ対応キーボードはキースイッチの交換が簡単
- キープラーを使用してキーキャップを取り外す
- キースイッチリムーバーでキースイッチを取り外す
- 新しいキースイッチの取り付け時、ピンの位置を正確に合わせる
- タイピングの感触や音をカスタマイズが魅力
- 購入前にホットスワップ機能の有無やその他機能の確認が重要